祖父からの手紙

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部屋を掃除していたら
たまたま祖父からの手紙が出てきた

祖父は数年前に亡くなりました

入院して

「あと2週間ほどで意識がなくなるから
10分でいいから顔を出してくれ」

と親に懇願されても行かなかった

やっと行った時にはもう意識がなく
その数日後に亡くなった

なぜ行かなかったのかもわかってる

他のものが大切で
当時の私には

家族の死

なんてどうでもよかったからだ

（批判も説教もいらない
　色々な人に色々な時期があるのよ

　わからない人にはわからないだろうけど
　生身で生きるってそれだけ危ういってことなの）

祖父からの手紙は
2004年18年前にもらったもの

「遠慮しまくり」

と書いてあるけれど
違うんです

いじめと裏切りで
ずうっと絶望してただけなんです

なんで急に暗くなったのか
なんで急に疑い深くなって
なんで急に人なんて嫌いと言い出して
なんで急に喜びを拒否するようになって
なんでいつも悲しそうな顔になって
なんで急に期待はするのもされるのも嫌いなんて言い出したのか

祖父も祖母も知らないまま亡くなりました

幸せ家族計画のために

自分に何が起こったのかを
必然的にバレた母と兄以外には言いませんでした

言っても誰にも何もできないと思ったし
言っても誰にも何もできなかっただろう

「なんか、よくわからないけど
　あなたの考えは理解できないし
　したくもない」

と言われても
泣くこともなくただ聞いていた

「もう二度と、誰にも私を傷つけさせない」

誓いを立ててから
20年が経ちました

まだまだ日々
ちょっとずつ傷つきながら生きています

おじいちゃん
私は遠慮深くなっていたんじゃなかったの

ただただ、世界に絶望して
意志もなく夢もなく
何も言葉にしなくなっただけなの

今でもやっぱり
わからないことがたくさんあるよ

皆みたいに

「感謝」「大好き」「ありがとう」
「貢献」「人のためなら頑張れる」「応援」

なんて軽々しく言えないし

言いたくもないの

そんな善良な善意の普通の人が
正義感を振りかざし
どれだけ私を傷つけたかを知っているから

あの頃の私に報いなくちゃいけないの

本気で全責任を自分で取る

何が起こっても
どんな理不尽もどんな酷いことも

全ては自分のせいだと
当然のごとく思えるくらい強くなるまで

「人のため」なんて
甘っちょろいこと言わないわ

全部自分のためで
200%完結できるようになったら

「誰かのため」とか言ってあげる

おじいちゃん

私はそこそこ元気です

もっと早く立ち直って
「実はあの頃…」って言えたらよかったね

今の私を見て
少しは安心してください

周りから見たら器用だろうけど
デフォルトが異常に不器用ながらも
今も変わらず一生懸命生きてますよ♡

今日も美しく、強く、ご機嫌に！


Art Your Life！
Just go on this way！


ここまで読んでくださって、ありがとうございます！

　　　　
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